弁護士・法務の転職|バックナンバーのご案内


「あの法律事務所はどんな事務所?」意外と知らない「働く場」としての法律事務所を、編集部があなたに代わって取材します。編集が見たオフィスのこだわりや工夫もご紹介。


「国や言語の壁を取り払ったレイアウト。日本ならではの独自性も打ち出したオフィス空間」

 1970年代から海外展開を進めてきたアレン・アンド・オーヴェリーが、日本に上陸したのは88年のこと。スタッフ数は日本事務所で80人、全世界では5000人にもおよび、とりわけプロジェクトファイナンスの領域では、リーグテーブルの常連として名を馳せる。 現在、入居する泉ガーデンタワー34Fのオフィス(08年7月移転予定)は、壁面が全面ガラス張りの開放的な空間。ワンフロア360平米のスペースに内外弁護士44名、スタッフ36名が働く。
 「海外の法律事務所の場合、本国のヘッドオフィスが運営方針を決めることが多いのですが、当事務所では、外国人を含めた日本チーム全体でポリシーを決定します。そうしなければ、現地のマーケットになじむことができないからです」
 そう語るのは07年にパートナーとして同事務所に加わった中田順夫弁護士だ。「当事務所の一番の特色は、外国人と日本人の弁護士の関係の緊密さ。ここからくる組織の一体感・伸び伸びとした雰囲気は、オフィスのデザインにも反映されています」と、マネージングパートナーのアレッド・デイヴィス外国法事務弁護士も語る。専門領域ごとにデスクの配置がなされているが、個々のメンバーを隔てる壁はない。振り返ればチームのメンバーと常に話ができ、立ち上がればすぐに、別のチームにアドバイスや協力を求められる。こうした交流はメンバーとパートナー間も同様。ごく些細な質問から案件に対するアドバイスまで、メンバーとパートナーとのコミュニケーションも、開け放たれたパートナーの部屋越しにひっきりなしに行われる。
 「ここでは、いきなりインターナショナルな環境にポンと置かれます。いやがおうにも、周囲からどんどん話しかけられ、打ち合わせを持ちかけられる。オープンスペースという環境が、メンバーの対応力・語学力、さらには人脈構築力を鍛えることに一役買っています」(中田氏)
 システム面では、「OMNIA」と呼ばれるグローバルネットワークが構築されており、オフィス外はもちろん、海外からでも蓄積された膨大な資料にアクセスできる。「OMNIA」の導入により、判例や案件記録等のペーパーレス化が促進され、図書室での資料探しの時間・労力も大幅に短縮。より効率的な事務作業が可能になった。
 「インターナショナルな環境に適合するためのアイデアを積極的に採り入れていくのがうちのスタイルですが、海外拠点との内線番号制もその一つ。数カ国にまたがる案件での協業を簡易化するため、世界中のアレン・アンド・オーヴェリーのメンバーに、内線番号をダイアルするだけで、電話がつながるようになっています」(中田氏)
 こうしたアイディアが現実的に機能するのは、定期的に行なわれる各国メンバーを集めた研修やレクリエーションを通じたリアルな交流があるからこそ。メンバー同士のコミュニケーションを活発にする仕組みも揃って運営することで、オフィス構造がさらに活きてくる。
●所在地
〒106-6034 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー34F (2008年7月に移転予定)
電話03-5114-1600(代表)
http://www.allenovery.com/

●同事務所は、ロンドンに本部を据え、世界27都市にオフィスを持つ、国際的な法律事務所の一員。1988年に外国法事務弁護士事務所として東京に事務所を開設。以来、バンキング、キャピタルマーケット関連の案件を中心に発展。2007年から日本法のリーガルアドバイスの提供を開始。2007年3月現在、総勢44名の内外弁護士が在籍(うち日本法の弁護士15名)。英国法、日本法、ニューヨーク州法のリーガルアドバイスを提供する。また、弁護士のレベルを常にトップクラスに保つため、世界各国で共有される、充実したトレーニングプログラムが用意されている。
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